自覚症状のない前立腺炎がPSA値の上昇を招く m3.comから
臨床的BPHおよび勃起機能障害の男性における無症候性前立腺炎は前立腺特異抗原の陽性的中率に影響を及ぼす
2014年07月30日(原文公開: 2014年07月14日)
本研究では、前立腺肥大の高齢男性における性機能障害が前立腺液中インターロイキン-8(IL-8)によって診断される前立腺炎につながり、このために前立腺特異抗原(PSA)の陽性的中率が下がるという仮説を検証する。
症候性前立腺肥大および勃起機能障害の男性では、前立腺の炎症が顕著なためにPSAレベルが疑似的に上昇し、これが不要な生検をもたらしたと考えられた。
【方法】
全体として、下部尿路症状が見られ、PSAレベルが4ng/mLを上回り、直腸指診が正常な50-75歳の男性160人と年齢が適合するPSAレベルが正常な対照50人について、前立腺液中のIL-8をプロスペクティブに評価した。
勃起機能不全は、男性の性的健康評価項目質問票への自己記入によって測定した。
総および遊離型血清PSAレベルおよび前立腺液中IL-8は、オフロキサシン400mgおよびピロキシカム20mgを2週間連日投与するコース終了の6-8週間後に測定した。
PSAレベルが4ng/mL未満に下がらなかった場合にのみ、経直腸超音波ガイド下生検を実施した。
【結果】
患者および対照の平均年齢はそれぞれ、63.18(標準偏差[SD]±7.10)、60.18(SD±6.02)歳だった。
患者の前立腺液中IL-8平均濃度は6,678pg/mL(SD±1,985.7)で、対照の1,543pg/mL(SD±375.7)より統計学的に有意に高かった(P<0.001)。
抗炎症治療後、IL-8の平均レベルはベースラインから5,622pg/mL(SD±1,870.66)に統計学的に有意に減少した(P<0.001)。
これに対応して、総PSAレベルについても、患者105人(65.62%)で4ng/mL未満への統計学的に有意な減少が確認された。
IL-8レベルが最も高い男性は、勃起機能不全の程度が大きかった。
(掲載: Urologic Oncology: Seminars and Original Investigations)
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コメント
お忙しい中失礼致します。47歳 男性です。よろしくお願い致します。
昨日、人間ドックにてPSA値が、4.4で要精検になりました。去年は1.5、一昨年が1.56でした。いきなり今年上がったので、心配です。4年ほど前から、夜間頻尿があります。(3,4回程度)
【回答】
前立腺肥大症によるPSA値の上昇でしょう。」
お伺いしたいのは、1年で急激に上がるものでしょうか?一過性のものもあるのでしょうか?
【回答】
どちらも、有りです。」
再検査の時に担当医師に聞けばいのでしょうが、不安なので先生のH.Pを見つけてご質問させて頂きました。お忙しい中大変申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
投稿: | 2016/06/25 09:15
お忙しい中、早速の回答を頂き有難うございます。少し安心しました。昨日のドックで、紹介状を貰いましたので、来週再検査に行こうと思います。
投稿: | 2016/06/25 10:58