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前立腺癌治療方針

この治療方針は、高橋クリニックの独特のものです。
泌尿器科学会に認められた常識的なスタンダードな治療ではないので、誤解のないようにお願いします。

1. エストラサイト(女性ホルモン+抗癌剤)
患者さんの前立腺癌の程度によって週 1回・2回・3回を選択する。  各1錠服用 
女性ホルモンと抗癌剤の両面作戦。
従来の抗男性ホルモン剤単独では、癌細胞のホルモン抵抗性を容易に獲得させる。
少量の薬剤で、副作用を極力減らし、癌細胞を少しずつ殺す目的。
なぜなら、一気に癌細胞を殺すと、癌細胞の分裂を刺激する。

2. ワンアルファ(ビタミンD3骨粗鬆症治療薬)
毎日1錠服用
ビタミンD3 は癌の悪性度増加の抑制作用がある。

3. タガメット(胃潰瘍治療薬)
毎日4錠服用(朝晩各2錠)
胃潰瘍治療薬であるタガメットには抗腫瘍効果がある。

4. ビタミンC
毎日5g(5000mg)服用
300mg錠で18錠
全ての癌患者さんのデータで、ビタミンC1日5g以上服用しているグループの方が有意に長生きをする。つまり抗ガン作用がある。

5. 大豆イソフラボン
毎日1錠~2錠
植物の女性ホルモンとして前立腺癌細胞を抑える作用がある。
平滑筋は興奮するとマクロファージに変身し周囲の癌細胞を貪食する。
貪食刺激により癌細胞の分裂が促され、その結果悪性度が増す。
大豆イソフラボンは、前立腺内の平滑筋興奮を抑制作用することで抗ガン作用がある。

6. オゾン療法(血液クレンジング療法)
酸素カプセルに入り体内の酸素濃度を強制的に上げる。
その後、プラズマ療法で血液・体液中の酸素をプラズマ化しオゾンに変化させる。
オゾンにより癌細胞をミクロレベルで生理的に死滅させるのが目的。
本来のオゾン療法は、採血し、その血液をオゾンガスで曝露後、再び体内に戻すという煩雑な治療法である。
結果的に酸素カプセル+プラズマ療法≒オゾン療法になると考える。
自費診療で、1回の治療が3000円かかる。週1回が基本。
したがって、この治療は通院できる患者さんしか出来ない。
遠方に居住の方は出来ない。

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コメント

高橋先生、
父がお世話になっております。
お薬が苦手な父ですが、先生の治療方針を信じて頑張ってお薬を続けたおかげで(ビタミンCといソフラボンもちゃんと飲んでいます!)PSA数値が4まで下がりました!
どうもありがとうございます。
家族みんな喜んでおります、これからもどうぞよろしくお願いいたします
【回答】
良かったですね。

【備考】
この患者さんは、地元の総合病院で前立腺針生検を受け、病理診断でグリソン・スコア3+4=7と診断された患者さんです。
骨シンチでは転移は認められませんでした。
触診上は前立腺肥大症+正常前立腺という印象でした。
超音波エコー検査では、前立腺肥大症+膀胱頚部硬化症で排尿障害が著しい印象です。
恐らく、排尿障害が原因でPSA値が8~10まで上昇したために針生検になり、その結果、潜伏癌が偶然に発見されてしまった患者さんです。
しかし、針生検で刺激されてしまったので、癌細胞が暴れないように治療するしかありません。
エストラサイト週1回1錠、ワンアルファ+タガメット+ユリーフ毎日の治療で効果が出ているようです。

投稿: 診察番号30218 | 2013/11/03 09:57

この上の患者さんは前立腺生針を受けなければエストラサイトはのむ必要はなかったでしょうか?
【回答】
はい。

投稿: | 2013/11/04 17:23

高橋先生、
本当に、針生検前に先生に出会えていればよかったのに、って思っています。

最近会社でも、体の不調から前立腺以外でも生検をしたという同僚が何人かいて、みんな検査後によけい具合が悪くなっているのです・・・なんだか先生の「刺激してしまった」という考え方が本当にその通りなのだと、ちょっと怖くなりました。

今後もどうぞよろしくお願いいたします!

投稿: 診察番号30218 | 2013/12/11 18:09

1月15日に受診した札幌居住の者です、早速生検をしましたが16本打ってがんは見つかりませんでした、MRI造影では対象になるものが見えるのですが担当した先生がエコーで見ながらやったんだけど写らない、とのことで1本は必ず刺さっていると思うと話していました。生検した直後は先生もがんを確信しているように話していましたが、結果を聞くため受診したところ検査結果は見つからなくがんがあるともないとも言えない今後は半年後にpsa値を見て再び生検をして見てはとのことでした、白黒つかずに帰り何とも言えない気持ちですが、先生からいただいたエコーの画像もみせたのですが、勧められたように再び生検を受けるしか白黒付ける方法しかないように思うのですが、何かアドバイスをいただければ助かります。宜しくお願いいたします。
【回答】
超音波エコー検査所見では、前立腺外腺左葉の直腸側表層でしたから、前立腺針生検で患部を突き抜けて、深部の組織を採取したからでしょう。
取りあえず、プロスタールを服用して、前立腺針生検による傷害部を落ち着かせましょう。

投稿: ◯◯久司 | 2016/02/04 15:20

54歳の会社員です。 内科での血液検査の際に、PSAも測定してもらったところ5.3、泌尿器科にかかるようにとのことで受診しました。 MRI、針生検を行いGS8とGS6が出てしまい。その時点でT2Cの前立腺癌との宣告、その後、骨シンチ、CTを行ったところ腸骨に転移が見つかりました。早速、ホルモン療法を開始しました。 非常に悲観的な宣告を受けました。 まだ死ぬわけにはいかないので、できることは何でもやろうと思い、調べておりましたところ、高橋先生のブログに巡り合うことができました。 このような状況ですが、伺ってもよろしいでしょうか。 代替療法と言われる治療も可能な限り積極的に受けたいと思っております。 何卒よろしくお願いいたします。
【回答】
ご訪問お待ちいたします。

投稿: | 2017/05/03 21:20

高橋先生
69歳の男性です。
現在PSA7.8でMRIを進められていますが、最近「近藤誠」先生の「癌のほう治療法」の本を読みました。
ほとんどの治療は意味がなく、放置したほうが良いとの意見ですが、高橋先生はどう思われますか。先生の生検によるラテント癌の活性化とは違う意見だと思いますが。
★回答
近藤誠先生は、放射線科の医師で、それぞれの分野・診療科の癌とドップリ体験している訳ではないので、全ての癌に共通する性格をご存知だとは思えません。
一理はあるのかも知れません。
例えば、膵臓がんなどは、発見されて治療しても手遅れです。治療しない方がベストかも知れません。
また、前立腺癌は確定診断するための針生検が、癌細胞を刺激して、逆に寿命を短くしているように思えます。

http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/bph/2017/11/post-6321.html

投稿: ntsst | 2017/12/31 14:30

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