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アボルブによるPSA値の低下

Avolvepsa先日のグラクソ・スミスクライン主催の講演会の中で、アボルブによるPSA値低下の問題点について解説がありました。
アボルブの治療によりPSA値が低下することは、一般的に良く知られた事実です。そのため、PSA値が高い患者さんがいると、前立腺癌の腫瘍マーカーとしてのPSA値が低下します。
前立腺癌の情報がマスクされるかも知れないということで、ダブルスコア・ルールがあります。それは、アボルブで低下してしまったPSA値の2倍の値が、本当のPSA値というものです。
ところが前立腺癌が大好きな?医師は、前立腺癌を見逃す恐れがあると心配し、前立腺肥大症があてもアボルブを使用したがりません。その結果、前立腺肥大症は小さくなりません。
患者さんに排尿障害の強い症状があって苦しんでいても、「前立腺癌が分からなくなるから・・・マスクされるから・・・」と言って、α‐ブロッカーの単独処方のみの治療に固執するのです。

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前立腺肥大症の予後悪化の因子

Bphmanagement2013平成25年11月17日(日)にシェラトン都ホテルで、グラクソ・スミスクラインGSK主催の「前立腺肥大症マネージメント・サミット」が開かれました。
日本全国から160名の泌尿器科専門医が集まり、熱心に講演を勉強をしました。

興味深かったのが、アメリカの医科大学教授の話された「前立腺肥大症の予後を悪化せる因子」についてです。
その因子は3つあり、
①前立腺の大きさ30cc以上
②PSA前立腺体積濃度1.5ng/10cc以上
③年齢50歳以上
です。

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前立腺癌治療方針

この治療方針は、高橋クリニックの独特のものです。
泌尿器科学会に認められた常識的なスタンダードな治療ではないので、誤解のないようにお願いします。

1. エストラサイト(女性ホルモン+抗癌剤)
患者さんの前立腺癌の程度によって週 1回・2回・3回を選択する。  各1錠服用 
女性ホルモンと抗癌剤の両面作戦。
従来の抗男性ホルモン剤単独では、癌細胞のホルモン抵抗性を容易に獲得させる。
少量の薬剤で、副作用を極力減らし、癌細胞を少しずつ殺す目的。
なぜなら、一気に癌細胞を殺すと、癌細胞の分裂を刺激する。

2. ワンアルファ(ビタミンD3骨粗鬆症治療薬)
毎日1錠服用
ビタミンD3 は癌の悪性度増加の抑制作用がある。

3. タガメット(胃潰瘍治療薬)
毎日4錠服用(朝晩各2錠)
胃潰瘍治療薬であるタガメットには抗腫瘍効果がある。

4. ビタミンC
毎日5g(5000mg)服用
300mg錠で18錠
全ての癌患者さんのデータで、ビタミンC1日5g以上服用しているグループの方が有意に長生きをする。つまり抗ガン作用がある。

5. 大豆イソフラボン
毎日1錠~2錠
植物の女性ホルモンとして前立腺癌細胞を抑える作用がある。
平滑筋は興奮するとマクロファージに変身し周囲の癌細胞を貪食する。
貪食刺激により癌細胞の分裂が促され、その結果悪性度が増す。
大豆イソフラボンは、前立腺内の平滑筋興奮を抑制作用することで抗ガン作用がある。

6. オゾン療法(血液クレンジング療法)
酸素カプセルに入り体内の酸素濃度を強制的に上げる。
その後、プラズマ療法で血液・体液中の酸素をプラズマ化しオゾンに変化させる。
オゾンにより癌細胞をミクロレベルで生理的に死滅させるのが目的。
本来のオゾン療法は、採血し、その血液をオゾンガスで曝露後、再び体内に戻すという煩雑な治療法である。
結果的に酸素カプセル+プラズマ療法≒オゾン療法になると考える。
自費診療で、1回の治療が3000円かかる。週1回が基本。
したがって、この治療は通院できる患者さんしか出来ない。
遠方に居住の方は出来ない。

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