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考察 デュタステリド(アボルブ)REDUCE試験の本質と希望 #希望の章

前回のテーマでは、REDUCE試験の本質を解説しました。
この試験では、どう考えてもプラセボ群に有利に働く試験デザイン、言い換えればアボルブ群にとても不利な試験デザインであることは理解できました。こんなデザインをした権威ある著名な医療人の責任者の顔が見たいものです。

Reducemgs_2ところが、これ程アボルブ群に不利な試験デザインにもかかわらず、アボルブ群の前立腺癌発生率の下がった事実が厳然としてあるのです!
右のグラフをご覧になって不思議に感じませんか?これほどプラセボ群に有利な試験にもかかわらず、アボルブ群の発がん抑制率の低さを・・・。また、逆にプラセボ群のハイリスク癌の低さを・・・。この違和感あるいは矛盾をここで解説していこうと考えています。

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考察 デュタステリド(アボルブ)REDUCE試験の本質と希望 #本質の章

Avolvestudy右の表は、REDUCE試験に参加した人の全体像を示しています。
年齢は48歳~77歳で63歳前後にピークがあります。
前立腺体積は45cc前後にピークがあります。


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考察 デュタステリド(アボルブ)REDUCE試験の光と影 #影の章

Reduceeffect前回のテーマに続き、今回は「アボルブREDUCE試験の影」というテーマで解説します。
アボルブREDUCE試験の結果で、前立腺癌が抑制されることは数字で容易に理解できましたが、ここで厄介な問題が出てきました。

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考察 デュタステリド(アボルブ)REDUCE試験の光と影 #光の章

アボルブREDUCE試験について詳細な解説がどこにもないので、私がここで解説したいと思います。
まずは、「アボルブREDUCE試験の光」というテーマで解説しましょう。

Reducenejm前立腺肥大症の治療薬であるアボルブの投与により前立腺癌の発生率が抑えられるかも知れないというのが、このREDUCE試験です。
試験前に前立腺の針生検を全例に行い、前立腺癌の認められなかった男性、約8千人を対象とし、アボルブを服用する群4千人、アボルブを服用しないプラセボ群4千人に振り分けます。そして2年目、4年目に針生検を行い、その間の前立腺癌の発生を確認します。
途中で脱落する人が出てきますから、この試験での評価対象はそれぞれの群が3千人を超える程度になっています。

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