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AUA「PSA非推奨」に転換 【米国家庭医学会】 m3.comから

AAFPとUSPSTFの立場と同調
2013年5月23日 米国学会短信

 米国家庭医学会(AAFP)は5月15日、米国泌尿器学会(AUA)が前立腺特異抗原(PSA)に基づく前立腺癌のスクリーニングに対する立場を転換したと伝えた。(AUAアメリカ泌尿器科学会は日本泌尿器科学会よりもはるかに権威のある世界的に認められている学会)

 AUAはこれまで、PSAスクリーニングを推奨しないとするAAFPと米国予防医療特別委員会(USPSTF)とは逆の立場を表明。しかし今回、PSAに基づいた前立腺癌の全ての定期的スクリーニング、70歳以上、40歳以下、平均的リスクの40-54歳の男性での全てのスクリーニングを推奨しないとする臨床指針を発表。これにより、AUAはAAFP、USPSTFと足並みを揃えた形になった。

 双方の立場で依然として異なるのは、40-54歳でリスクが高い男性(前立腺癌の明らかな家族歴があるなど)と55-69歳の男性について。AUAはこれらの男性ではスクリーニングを行うことの利益と悪影響を医師と話し合い、患者が強く希望した場合のみスクリーニングを実施することを求めている。これに対し、AAFPとUSPSTFは、前立腺癌は治療しても死に至る場合があり、全てのスクリーニングを行うべきではないとしている。

 このような相違はあるものの、AAFPでUSPSTFとの連絡役を務めるCampos-Outcalt氏は、新たに発表されたAUAの臨床指針は患者と医師が前立腺癌スクリーニングについて話し合うきっかけになるとしている。

【備考】
アメリカの権威あるAUAが、PSA検診の不利益さを正しく認識・理解してくれた報道を嬉しく思います。
日本の権威がどのようになるかは今後次第です。

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