趾爪で前立腺癌リスク評価 【米国癌学会】 m3.comから
高セレニウム濃度、進行癌リスク減少と関連
(2013年4月18日 米国学会短信)
米国癌学会(AACR)は4月9日、足指の爪に蓄積しているセレニウム濃度が高いと進行前立腺癌リスクが減少するという研究を紹介した。AACR年次集会で発表されたもの。
この研究は、オランダの5万8279人の男性(年齢55-69歳)を対象とした食餌と癌に関する前向きコホート研究から、17.3年の追跡期間中に進行前立腺癌と診断された男性898人のデータを解析した。体内セレニウム濃度が高いと前立腺癌(特に進行癌)リスクが減少するとした先行研究の結果を受け、この研究ではセレニウムへの長期間の暴露を反映する趾爪中のセレニウムをバイオマーカーとした。趾爪中のセレニウム濃度の高さは進行前立腺癌リスク減少と有意に関連しており、セレニウム濃度が最も高い群は最も低い群に比べリスクが60%以上低いことが分かった。
今回の結果を確認するために、追跡期間を延長し趾爪セレニウム濃度範囲を広げた前向き研究を反復する必要があるが、これが確認されれば、低セレニウム母集団を対象にセレニウムによる予防試験を行う根拠になるだろうと、研究を行ったオランダMaastricht大学の研究者は語っている。
【関連リンク】
Cohort Study Indicates That Selenium May Be Protective Against Advanced Prostate Cancer
【備考】
サプリメントのセレニウム(セレン)を常用すれば、悪性度の高い前立腺癌にはならないかも知れないと思わせるニュースです。恐らく、生命現象はそんなに単純なものではないでしょうが、前立腺癌を当面の問題として向き合っている患者さんにとっては、飛びつきたくなる情報です。
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コメント
セレンを飲むと悪性の前立腺ガンにならないかもしれないという情報は明るくて良いですね。
息子は検診で不整脈がみつかり、調べると
ブルガタ症候群の波形だとか、治療の方法
はないというので、それなら生殺しみたいなものですから、知らせてくれない方がよいのではと思ってしまいます。
【回答】
そうは考えません。
息子さんの行動範囲内にAED(電気ショック)が備えてあるか否が重要になりますし、事前に心構えもできます。
また、発作が起きるような運動は控えて知的な趣味を選択すれば良いではないですか。
将来的に治療法も完成するかも知れません。
投稿: あーさん | 2013/04/21 20:07
回答ありがとうございます。
なるほど、プラス思考も出来るのですね。
参考にさせていただきます。
それにしても、先生の目の具合もよさそうで、明後日からの学会も参加できそうで
良かったです。
投稿: あーさん | 2013/04/23 17:19