前立腺癌に効果が期待できるサプリいろいろ
雑誌などを読んでいると、健康サプリメントの特集が組んであるのをよく目にします。
私なりに知っている情報を加えて、ここでご披露します。
1.ビタミンD3はカルシウム代謝に関与し、骨粗鬆症の患者さんに処方する薬剤でもあります。文献的に前立腺癌の悪性度を抑える報告があります。
2.メラトニンは睡眠ホルモンとして有名な成分です。メラトニンは睡眠以外に免疫を活性化させる作用もあります。
3.L-カルニチンはアミノ酸で脂肪代謝を活性化させる働きがあります。脂肪代謝が悪いと体内は酸性に傾き、癌細胞にとっては都合のよい環境になります。
4.ジインドリルメタンは、ブロッコリーや芽キャベツから抽出される成分で、体内で女性ホルモンである(内因性)エストロゲンを誘導してくれる作用があります。人工的に薬剤として直接摂取する(外因性)エストロゲンではないので、前立腺癌に有効と思われます。
5.シメチジンは昔からある胃潰瘍の薬です。商品名は「タガメット」です。血管新生を抑制する働きがあるので、転移した癌細胞を兵糧攻めにしてくれます。現在私はイボや尖圭コンジローマの治療に利用し、効果をあげています。
6.ビタミンCは前立腺癌に限らず、あらゆる癌細胞に有効です。文献的には1日5グラム(5000mg)を服用すると、そうでないグループと比較して有意差が出ます。私も前立腺癌末期の患者さんに点滴投与して、PSA値の劇的な低下を経験しています。
7.大豆イソフラボンは、天然の植物由来エストロゲン(女性ホルモン)と称されます。生物史学的に考えて、植物に存在した酵素やホルモンを植物に寄生あるいは共生していた動物細胞がコピーして利用していると考えると論理的です。ですから、大豆イソフラボンがオリジナル商品で人間のエストロゲンの方がコピー商品と考えれば、大豆イソフラボンが人間に作用して副作用がほとんどない理由に納得ができます。内因性(体内で産生する)や外因性(薬剤として投与する)のエストロゲンの効果が継続しなかったり、副作用が出現したりするのは、コピー商品であるからに他なりません。
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