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PSA過剰治療、MRIで回避【米国泌尿器科学会】
米研究グループがMRIで悪性度の判定可能性を報告、学会誌に掲載
2012年9月25日 米国学会短信 カテゴリ: 腎・泌尿器疾患・癌・検査に関わる問題
米国泌尿器科学会(AUA)は9月24日、前立腺癌のスクリーニング、診断法として普及しているPSA(前立腺特異抗原)による診断結果を補完する方法としてMRI検査が有効であると報告した。学会が発行するThe Journal of Urology誌で、米Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerの研究グループの報告を紹介している。
前立腺癌のスクリーニングは癌の発見を促す半面で、過剰治療につながって、手術による勃起不全や痛みなどの副作用を招くのが問題となっている。
研究グループは1999年から2010年にかけて、388人の前立腺癌の可能性のある患者を対象として、MRI検査による悪性度の判定と生検との間の整合性を調べた。患者は前立腺癌の悪性度を示すグリーソンスコアで6以下の人を選んでいる。初回生検と確定診断のための生検の間に試験を実施した。
前立腺癌のMRIによる診断を、50人程度経験した医師、500人程度経験した医師、5000人を超えて経験した医師にMRI像を読影してもらった。癌でなければ1点、癌であれば5点という具合に、1点から5点の間で点数付けした。
結果として、500人あるいは5000人超の患者のMRIを見ている医師が2以下と見た症例は、確定診断の生検でも低リスクと判定できた。
今回の結果から、経験ある医師がMRI像を判定することで、PSA検査で問題となる過剰治療の問題を避けられると、研究グループは解釈している。
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