« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »

限局性前立腺癌の手術の予後は・・・

限局性前立腺癌、手術の効果は?
2012年07月24日(TTMed-Urology アステラス製薬情報から)
文献:Wilt TJ et al.Radical Prostatectomy versus Observation for Localized Prostate Cancer.N Engl J Med 2012; 367:203-213.

前立腺特異抗原(PSA)検査で発見された限局性前立腺癌の患者731人を対象に、根治的前立腺全摘除術の有効性を無作為化試験で検討(PIVOT試験)。
中央値10.0年の追跡で、全死因死亡率は手術群47.0%、経過観察群49.9%、前立腺癌死亡率は5.8%、経過観察群8.4%だった。
経過観察に比べ手術による死亡率の有意な低下は見られなかった。

続きを読む "限局性前立腺癌の手術の予後は・・・"

| | コメント (1)

年齢にかかわらず前立腺癌のPSAスクリーニングを推奨せず

USPSTF recommendationのアップデート
「年齢にかかわらず前立腺癌のPSAスクリーニングを推奨せず」
2012年6月11日 カテゴリー:泌尿器癌
(TTMed-Urology アステラス製薬情報から)

U.S. Preventive Services Task Force(USPSTF)は、前立腺癌に対する前立腺特異抗原(PSA)に基づくスクリーニングの利点および害について新たなエビデンスをレビューし、2008年のrecommendationをアップデートした。
最近の試験結果から、PSAスクリーニング後10~14年間における前立腺癌死亡率の低下は、最大のものでも小さな値であり、全死亡率にも明白な低下はみられないことが示されている。

さらに、PSAスクリーニングの害として、偽陽性が高率にみられること、診断のための生検に伴う合併症発生率が高いこと、過剰診断および過剰治療のリスクがあることが報告されている。

これらのことから、USPSTFでは前立腺癌に対するPSAスクリーニングは推奨されず、このrecommendationは年齢にかかわらず米国のすべての一般男性に適用されるとしている
(Moyer, V.A. et al. Ann Intern Med 2012, 157(2): 1)。

続きを読む "年齢にかかわらず前立腺癌のPSAスクリーニングを推奨せず"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

« 2012年6月 | トップページ | 2012年8月 »