前立腺の大きさ以外のPSA値上昇の原因
ある程度前立腺が大きくなると、堅い前立腺被膜に制限されて、組織内の圧力(赤い矢印)は膀胱出口に向かって逃げていきます。
その結果、前立腺の膀胱内への突出という形態的変化が生じます。
本来の膀胱出口は、S1-S3のラインに沿っていなければなりませんが、前立腺の成長により、S2の部分は膀胱内へ持ち上がり、S1-S2の距離は広くなります。
前立腺の形態的特徴を測定することで、排尿機能障害や前立腺の圧力が形態的変化として反映されているかも知れません。
最上の図での膀胱出口はS1-S2間の短い距離で示されますが、変形してしてしまった前立腺の最下図S1-S2間の距離は延長し、排尿機能障害を予想できます。
前立腺の厚さC-D線とS1-S2線の距離の比を患者さんのPSA値と比較すると、何か相関関係が出るかもしれません。
膀胱内への前立腺の突出度は、S1-S3線に直交するA-B線かS2-O線の距離の長い方として表現することができます。
現在、PSA値が高くて来院される新患の方が、毎日1人~3人おられます。コツコツとデータを収集して、来年くらいに報告できるかも・・・。
| 固定リンク
コメント
お世話になります。私は56才男性です、5年位前から尿の出が悪く排尿は1日10回ほどです現在近所の病院に通院して検査結果がPSA数値が8.4又、前立線の大きさが普通の人の3倍位ある様です.病院の先生は針生検の検査をすすめられております。 先生の指示をおねがいします。
【回答】
前立腺の大きさと排尿障害によるPSA値の上昇でしょう。
排尿障害と前立腺肥大症の治療を優先すべきと考えます。
投稿: 〇〇〇清二 | 2013/11/02 13:42