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PSA検診は調理中の灰汁(あく)

Akuスープ作りの調理中に、表面に浮いた灰汁(あく)を丹念に取らないと、美味しいスープはできません。
このスープ、すなわち「前立腺癌の診断・治療」という名のスープを作っているところをみなさん想像して下さい。
材料に、前立腺癌はもちろんのこと、組織学・解剖学・病理学・生化学・分子生物学・臨床医学・薬理学・疫学など様々な材料を鍋に入れ、コトコト煮込んでいると所です。

スープが完成するまでかなりの時間がかかります。お調子者や慌て者が調理中のスープの表面に浮いた灰汁(あく)をすくって味見しています。灰汁は本来捨てるべきもので、出来上がったスープの雑味でしかありません。慌て者は、その雑味を評価して、このスープの味と決めつけているのです。そして、灰汁の成分分析・色・表面張力・苦み・渋み・甘みなどもろもろの思いつく、ありとあらゆる灰汁の分析をして、早合点してスープの味を診断し、愚かなことに最終的な味付けをするのです。

PSA検診は、「前立腺癌の診断・治療」スープの調理中に捨て去るべき灰汁(あく)に思えてなりません。

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コメント

先生PSAの料理教室?
「・・早合点してスープの味を診断し、愚かなことに最終的な味付けをするのです」

この後は当然針生検での味付け最終味付けでしょうか?

料理の写真、ことこと煮て、タップリの灰汁が出てます!灰汁を取れば本当の料理が見えますね

投稿: 納豆 | 2011/08/08 23:17

いつもブログ診療拝見しております、知り合いにPSAが高い方がいて聞かれましたが、やはりPSAによる針生検は一般の泌尿器科の先生方は一つ覚えのようにやられてるようですね、先生のブログにあるように、針生検で傷をつけて、次にPSA検査で数値が当然高くなるので、針生検をする、それの繰り返し・・ガン(あたり)が出るまで続く恐ろしい事です、私は幸いに先生のプログ診療にて救われ、担当の泌尿器科の先生が高橋先生のようなお考えの方で(ブログ愛読?)幸運でした!先生の声を全国の患者さんに届けられると、患者さんが救われます先生ぜひよろしくお願いします。
【回答】
ご声援ありがとうございます。

投稿: けんじ | 2011/08/25 14:03

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