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TUR-P手術後の排尿障害 「年のせい?」「気のせい?」

前立腺肥大症の内視鏡手術(TUR-P)を行なっても、10%~20%の確率で、排尿障害などの症状が改善しないことがあります。
その原因を「年のせい」「気のせい」「神経因性膀胱」とされています。しかし、内視鏡手術する前に「前立腺肥大症」だからと診断され、内視鏡手術すれば治ると断言された挙句に、「年のせい」「気のせい」では、手術を受けた患者さんも怒るでしょう。しかし、それが現実です。この10%~20%の患者さんを何とか救わなければ、意味もなくただ内視鏡手術しただけにしか過ぎません。医師から見れば、排尿障害の患者さんを手術することで『前立腺肥大症ではなかったのだ?』程度の原因チェックの手段でしかなりません。患者さんにしてみれば、たまったものではありません。

さて、今回、TUR-P内視鏡手術をおこなったが、尿意切迫感と排尿障害が治らないで、精神的に落ち込み、死すら考えた患者さんを紹介しましょう。
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ある日、上記の内容のお手紙をいただきました。
お手紙の内容からは、医師は「機能的な障害だから治らない!」の一点張りです。これではお手紙の主も堪りません。まるで「自動ドアが壊れたから(機能的障害)、ドアが開きません」と言っているようなものです。一見正しいのですが、現実は、壊れた自動ドアでも直接手動で自動ドアは開くものです。「機能性=治療はお手上げ」などと考えないで、積極的に治療を行なうべきです。

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