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前立腺肥大症の症状 朝一番のオシッコが直ぐに出ない

Bnopen3_2膀胱三角部の重要性に関しては、慢性前立腺炎のページで「膀胱三角部の重要性#1」とページをあらため「膀胱三角部の重要性#2」に詳細に解説しました。前立腺肥大症の手術をされても改善しない方は、上記のリンク先を参考にご覧下さい。改善しない理由を解説しています。
ここでは、前立腺肥大症の患者さんの訴えで、「朝一番のオシッコが直ぐに出ない」という症状について、膀胱三角部と関連して解説します。
右図は、前立腺肥大症の患者さんの下部尿路の余り溜まっていない状態での排尿を示すイラストです。
前立腺肥大症(緑に着色している部分)のために、膀胱三角部(赤く着色している部分)は伸縮性に欠けます。

朝、尿がいっぱいに溜まったオシッコ直前の状態は・・・
Bnopen5右図のイラストの如くです。
膀胱に尿がたまると、膀胱の前には恥骨が存在しますから、膀胱は赤い矢印の後ろ側(直腸側)に膨らみます。膀胱が膨らむと、輪状筋脚と輪状筋がやはり赤い矢印の後ろ側に引張られます。
膀胱出口の前に位置している輪状筋が後ろ側に引張られ、膀胱出口は塞がれる格好になるので、膀胱に尿が溜まり過ぎる朝一番のオシッコの時には直ぐに出ないのです。

現在、前立腺肥大症でこの症状がある患者さん、主治医の先生に朝一番のオシッコがどうして出にくいのか質問して御覧なさい。明快に答えることができる医師はいない筈です。

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