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PSA検診の動向

PSAとは、前立腺ガンの腫瘍マーカーです。
腫瘍マーカーとは、特定のガンに呼応して数値が変動する生体検査を意味します。
血液中PSAは、正常値が4.0以下ですが、前立腺ガンの存在で4.0以上の値になり、10.0以上で前立腺ガンはほぼ90%以上の確率で存在します。
住民健診で、前立腺ガン検診(PSA採血)を行なう自治体が増えつつあるのですが、それを否定するような研究結果が下記の記事のように出たのです。
前立腺ガンが存在しても死なないという潜伏ガンについて、以前に説明しました。
その事実と照らし合わせて考えてみると・・・どちらの意見が正しいのか?・・・面白いでしょう。

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前立腺がん厚労省研究班、分裂…5人脱退へ 泌尿器科医、検診否定に反発

記事:毎日新聞社

【2007年10月16日】
前立腺がん:厚労省研究班、分裂…5人脱退へ 泌尿器科医、検診否定に反発

 前立腺がん検診の有効性を検討する厚生労働省研究班(主任研究者、浜島ちさと・国立がんセンター室長)が、「PSA(前立腺特異抗原)検査による集団検診は勧められない」との報告書案をまとめたことに関し、メンバーや研究協力者の泌尿器科医5人が研究から脱退する意向を示していることが分かった。「内容に責任を持てない」ことが理由。PSA検査による集団検診は市町村の7割が実施しており、研究班の分裂は自治体に混乱を招きそうだ。

 研究班は主任研究者と分担研究者9人(うち泌尿器科医1人)で構成。研究協力者11人(同4人)も研究に参加する。脱退を表明した5人はいずれもPSA検診推奨の立場を取る日本泌尿器科学会の会員。連名で研究班に文書を送り、脱退のほか、今月末完成予定の報告書に名前を掲載しないことも求めている。

 分担担当者で脱退を表明した伊藤一人・群馬大准教授は「議論は最初から結論ありきで泌尿器科医の意見は受け入れられなかった」と話す。一方、浜島室長は「議論を重ね、経緯も報告書に盛り込まれている」と説明する。

 PSAは、前立腺の組織が壊れると血液中に漏れ出るたんぱく質。報告書案は、国内外の研究論文を評価した結果から、「PSA検査を使った集団検診に、死亡率減少効果があるかどうかを判断する根拠が不十分だ」とした。一方、泌尿器科学会はPSA検診を推奨する見解を表明し、学会独自の前立腺がん検診の指針を刊行する準備を進めている。

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